大問1 現代文‐評論
出典:小林傳司「科学コミュニケーション」
<小問分析>
問1 漢字の問題
漢字の意味から類推できる同音異字しかない。
比較的容易なのでここは満点の10点を目指したい。
ただ、最期の「癒着」は間違えた受験生が多いかもしれない。
漢字は例年並みの難易度
問2 傍線部説明問題
おそらく迷うとすれば1と5の2択。
傍線部の内容との一致を見れば5だけが正しい。
1の経済的投資の部分に騙される可能性はある。
細かい部分のチェックが必要でいきなり時間を
使ってしまった受験生も多いかもしれない。
やや難。
問3 傍線部説明問題
これは傍線部内の指示語「こうして」を押さえ、
現在、科学がどのように捉えられるようになっ
てきたかというここまでの流れを把握していれば
容易に選べる。
ここは正解をとっておきたい。
問4 傍線部説明問題
「ゴレム」がどのような存在なのかの正しい認識が必要。
5段落の内容を押さえていれば容易に選べる。
問5 傍線部理由説明問題
文脈的に理由は傍線部の後にあることに気付ければ探しやすい。
最期まで読んで判断できたかが正誤を分ける問題。やや難。
問6 表現・構成・展開の正誤問題
「適当でないもの」を選ぶ時点で間違える可能性があるので注意が必要。
ただ昨年と同じ形式なので、過去問を解いていれば気づけたはずだ。
(ⅰ)1~8段落について
丁寧に各段落を整理すれば間違いは3であることがわかる。やや易。
(ⅱ)意味段落の正誤問題
こちらは選択肢が紛らわしいので、時間がかかる。
1つずつ本文と照らし合わせていく必要がある。
受験生にとっては時間的にも厳しいだろう。難。
<大問1概観>
去年と比べると明らかに難化している。
久しぶりの科学論ということで、苦手な人が多い分野だったので
内容が入ってこない人も多いと推測する。
ファンタジー小説などが好きで「ゴーレム」のことを知っていると
ちょっと得だったかも。
去年より文章量も大きく増加しているうえに選択肢も
細かく読み直す必要があるため20分を大幅に過ぎた受験生も多いはずだ。
評論を最後に解くように指導されている受験生も多いので、
問6までたどり着けなかったかもしれないが、
その方が結果的には良かったかもしれない。
読むのが遅い人は古典→小説→評論で解いた方が
時間を有効に使えるのは間違いない。
塾生に教えている通り、今年もセンター試験の独特の傾向がそのまま出ていた。
この傾向はセンター試験が終了するまで続くと思われる。