※この記事は大分合同新聞様からの取材を受けた際の原稿を加筆修正したものです。
from 戸高
読解力は「読む力」と「解く力に」分けられる。
「読む力」は相手の主張のポイントをつかむインプットする力で、「解く力」は他の情報を交えながら、求められていることを分かりやすく的確に表現するアウトプットする力。つまり「読解力」とはコミュニケーション能力だ。社会人にとっても重要なスキルで、営業やプレゼンの資料、報告書や議事録を作る上で必要性を実感する人も多い。
問題文の読み取りに直結するため、読解力は国語に限らず全ての教科で求められる。最近は数学や理科などの理系科目でも問題文が長くなり、会話形式が盛り込まれるようになった。読解力がなければ、尋ねられたことと違うことを答えたり、不必要な情報に左右されたりしてしまう。
読解力の4つの柱
読解力には
- 論理的思考力
- 情報処理能力
- 語彙力
- 背景知識
の4つの大きな柱がある。
それぞれの力を高めることで、読解力を高めることができる。
語彙力低下の背景
塾で指導をする中で、子どもの語彙力や背景知識の低下を感じる。日常の体験から学び取るべき知識が弱く、慣用句が通じない。例えば「覆水盆に返らず」の意味を知ろうにも、盆が何かが分からず、言葉から場面をイメージすることができない。
習い事が多く、遊びが少ないことも読解力の低下に影響している。遊びの中には、ルールが分からない中でも自分なりに予想や仮説を立てて動き、失敗すれば修正するというプロセスがある。その中で未知のことを周辺情報から類推する力が養われる。失敗をさせないように大人が先回りして手を打つのではなく、失敗が許される遊びの中に子どもを放り込み、失敗から学ばせることも大切だ。
読書=疑似体験
語彙は体験の中で増えていく。読書も体験の1つだ。昔は子どもが異世代の大人と会話をする機会が日常生活の中にあった。その中で新しい言葉に出合い、意味を知ることができたが、今はその機会が減っている。
そんな中で、親子の会話は大切なトレーニングの場になる。新型コロナの影響で家にいることが多い今こそ、大人があえて難しい言葉を使って、その意味を類推させたり、様々なテーマで子どもと議論したりする中で子どもの読解力を養ってほしい。
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