紫式部宇治拾遺物語の「絵仏師良秀」の予習しなきゃ。
明日テストなんだけど、現代語訳がわからないところがある…
そんな方はこのページを見れば「絵仏師良秀」についてしっかり理解できます。
✅ 本記事の内容
・「絵仏師良秀」本文と現代語訳
・「絵仏師良秀」の解説と品詞分解
・「絵仏師良秀」テストに出るポイント
✅ 本記事の信頼性
このページの記事は国語専門塾の講師陣が内容を監修しています。
基本的には高校で習う文法・知識を元に現代語訳や解説をしています。
文法や現代語訳などで学校の先生他の解説とは解釈が異なる部分もありますので参考程度に
学校の授業ではすべての品詞について解説してくれなかったり、すべての文に現代語訳をしてくれなかったり、抜けがあります。学校の予習復習やテスト対策のために本記事をぜひ活用してください。
宇治拾遺物語『絵仏師良秀』のあらすじ
昔、絵仏師の良秀という人がいた。ある日、隣の家で火事が起こったが、妻子を残して自分だけが逃げ出し、道の向かいに立って時々笑っていた。心配して見舞いに来た人たちが不思議に思って聞いてみると、良秀は「不動尊の火炎を描くのが下手だったが、これで描き方が分かった。良い絵が描ければ新しい家など百も千も建てられるのだから、もうけものだ。お前たちはそのような才能がないのだから、ものを大切にしなさい」と人々をあざ笑ったのだった。
その後、良秀の絵は「よじり不動」と言って今でも人々に称えられている。
宇治拾遺物語「絵仏師良秀」本文と現代語訳
第1段落「絵仏師良秀というものがいた」
これも今は昔、絵仏師良秀といふありけり。
これも今は昔のことだが、絵仏師の良秀というものがいた。
家の隣より、火出で来て、風おしおほひてせめければ、逃げ出でて、大路へ出でにけり。
隣の家から、火が起こり、風が吹きつけて迫ってきたので、逃げ出して大通りへ出た。
人の書かする仏もおはしけり。
人に書かされた仏画もいらっしゃった。
また、衣着ぬ妻子なども、さながら内にありけり。
また、着物を着ていない妻子なども、そのまま家にいた。
それも知らず、ただ逃げ出でたるをことにして、向かひのつらに立てり。
そんなことも知らず、ただ逃げ出したのを良いことにして、通りの向かいに立っていた。
第2段落「長年、炎を悪く書いていたものだ」
見れば、すでにわが家に移りて、煙・炎くゆりけるまで、おほかた、向かひのつらに立ちて、眺めければ、「あさましきこと。」とて、人ども来とぶらひけれど、さわがず。
見ると、もうわが家に(火が)移って、煙が炎が燃え立つまで、大体、向かい側に立ってぼんやりと物思いにふけっていたので、「ひどいことだ」と言って、人々が来て見舞ったけれど、反応がない。
「いかに。」と人言ひければ、向かひに立ちて、家の焼くるを見て、うちうなづきて、時々笑ひけり。
「どうして。」と人が言ったので、向かい側に立って、家の焼けるのを見てうなづいては時々笑った。
「あはれ、しつるせうとくかな。年ごろはわろく書きけるものかな。」と言ふときに、とぶらひに来たる者ども、
「ああ、思いがけないもうけものだなあ。長年の間、よくなく書いたものだなあ。」と言うときに、見舞いに来た者たちが、
「こはいかに、かくては立ちたまへるぞ。あさましきことかな。もののつきたまへるか。」と言ひければ、
「これはどうして、このように立っていなさるのか。あきれたことだなあ。物の怪が取りつきなさったのか。」と言ったところ、
「なんでふもののつくべきぞ。年ごろ、不動尊の火炎をあしく書きけるなり。今見れば、かうこそ燃えけれと、心得つるなり。これこそせうとくよ。この道を立てて世にあらむには、仏だによく書きたてまつらば、百千の家も出で来なむ。わたうたちこそ、させる能もおはせねば、ものをも惜しみたまへ。」と言ひて、あざ笑ひてこそ立てりけれ。
「どうして物の怪がつくだろうか。長年の間、不動尊の火炎を悪く書いたのだ。今見ると、このように燃えていたと、分かったのだ。これこそ儲けものよ。この(仏師としての)道を立てて世の中を渡っていくには、仏さえよくお書き申し上げたなら、百や千の家も出来るだろう。お前たちこそ、そのような才能もおありにならないので、ものを大切にしなさい。」と言って、あざ笑って立っていた。
そののちにや、良秀がよぢり不動とて、今に人々めで合へり。
その後であったか、良秀のよじり不動と言って今に至るまで人々が称賛し合っている。
「絵仏師良秀」の品詞分解と重要語句の解説
品詞分解
これ/も/今/は/昔、/絵仏師良秀/と/いふ/あり/けり。
家/の/隣/より、/火/出で来/て、/風/おしおほひ/て/せめ/けれ/ば、/逃げ出で/て、/大路/へ/出で/に/けり。
人/の/書かする仏もおはしけり。
また、衣着ぬ妻子なども、さながら内にありけり。
まとめ:宇治拾遺物語『絵仏師良秀』の現代語訳やあらすじを理解しましょう
出典
■宇治拾遺物語
ジャンル:説話集
成立:鎌倉時代前期
鎌倉時代前期の説話集で約200の説話からなっており、今昔物語と半数以上が同じ内容となっている。「今は昔」などのフレーズから始まり、人々の生活ぶりが表現されている。
学校の定期テストに出るポイント
『絵仏師良秀』も『ちごのそら寝』と同様に高校の最初の方に出てきます。
ポイントは動詞の活用と活用の種類です。
加えて、過去の助動詞の「けり」や完了の助動詞「たり」「ぬ」の意味や活用を理解して、見分けられるようにしましょう。
良く問われる点は
・なぜ良秀は家が焼けたのに笑っていたのか?
・良秀が普通の人と違う点はどこか?
現代語訳からその答えを作れるようにしておきましょう。










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